高齢者に対するイメージが変わる?老いてただ非活動的になる、、、訳ではない興味深い調査結果が
高齢者になったら、元気がなくなって、家にこもりがちになって、食事も質素で静かな毎日を過ごす、、、、そんなイメージをお持ちの方がいたら、この調査結果は実に興味深いものになるでしょう。
老後のライフスタイルの充実について研究・提言する、特定非営利活動法人「老いの工学研究所」(大阪市中央区、理事長:西澤一二)が、65~91 歳(平均 72.2 歳)の高齢者に対して実施した『高齢者の生活実態に関する調査』によりますと、高齢者のおよそ9割以上が食事は毎日3食しっかり取っており、「肉も魚もどちらも好き」な方が6割。毎日誰かと会話をする、その人数の平均は3.6人、また外出の頻度も週に3日以上と、一般に思われているような「元気なく内にこもった」高齢者のイメージとはまったく違う、アクティブな生活を送っていることが明らかになりました。
また、 同調査のデータによれば、入浴は毎日行うという方が全体のおよそ6割(61%)。高齢になると入浴の頻度は少なくても良いと思われていますが、こと今回の調査対象となっている方々は、要支援・要介護状態にない元気な高齢者が8割以上を占めているということもあって、身体が元気であれば、お風呂は毎日入っている方が思った以上に多いようです。
ちょっと気になったのは、「孤食(独りで食事を取る)」に関するデータ。食事をする時「自分一人」と回答されたのは、回答者全体でほぼ4人に1人(24%)。孤食であると回答されたのは、「一人暮らし」である高齢者の方が86%を占めており、たとえ元気な毎日を送っていたとしても、高齢者の一人暮らしでは、「食事は1人」という状況に陥りがちのようです。
これからさらに進む高齢化社会では、もちろん介護に対する備えも大切ですが、老いて内にこもる場所を用意するのではなく、元気な高齢者同士が交流できる場、活動的に過ごせる場も同時に必要となってきます。
高齢者がアクティブに過ごせる場所と時間の確保が、別の視点で見たときの高齢社会を支えるポイントになってきそうですね。
▼外部リンク
特定非営利活動法人「老いの工学研究所」:『高齢者の生活実態に関する調査』(PDF)
http://oikohken.or.jp/seminar/008.pdf
出展 詳しくは、こちらから→ 介護ぱど